小野早織 / Saori Ono

 
コーポレートバックオフィス全般担当。ソフトバンク、accentureを経てTuringにジョイン。ソフトバンク時代にOpenStreetやMONET Technologiesの出向にてシード事業の立ち上げを経験し、さまざまな職種、フェーズの事業に携わる。その後専門性を深めるためにaccentureへ。Turingのコーポレート部門立ち上げ、現在はコーポレート部門リーダーに

キャリアの源泉となったソフトバンク時代

ーー5人目の正社員、一人目コーポレートとして入社された小野さんですが、コーポレートから事業開発まで守備範囲広くボールを拾い、形にするケイパビリティーの高さが印象的です。その源泉はどこから来ているのでしょうか?

ファーストキャリアはコンシューマーセールス部門

新卒で入社したソフトバンクが私のキャリアのベースとなっています。非常に多くの経験を得られました。最初に配属されたのはソフトバンクの携帯キャリア部門で大手顧客を担当する部署です。ソフトバンクの創業期からある部署で、ケーズデンキさまやノジマさまといった大手家電量販を中心とした大口顧客を相手に、売場施策の企画提案をチーム体制で実施したり、実務面での運用、商材物流担当との交渉などをしました。
 
ここで学べたのは予算や係数の管理、さまざまなステークホルダーを抑えたコミュニケーション、各施策における細かいオペレーションの推進など社会人の基礎となる部分です。尊敬できる方が多く在籍されており、お手本となる先輩たちの下でキャリアをスタートできたのは幸せでした。

幅広い経験を積むべく社内ベンチャーへ

そこで3年近く経験を積んだ後に、「幅広く経験を積みたい」「経営層や意思決定レイヤーと仕事をして成長機会を得たい」と思い、異動制度を使って社内ベンチャーだったOpenStreet株式会社に出向しました。
 
OpenStreetの当時の社員数は7名ほど。シェアモビリティーの領域で急成長中で、8人目としてジョインします。インサイドセールスとしてインバウンドの新規開拓、既存顧客の深耕をメインの業務としつつ、官公庁プロポーザル入札、購買、営業管理、展示会出展などのフロー整備なども行いました。営業だけではなくバックオフィスにもスコープを広げて仕事をしたことが今のキャリアへとつながっています。落ちているボールを拾ってとにかく形にするスタンスを習得できたのはこの時の経験が大きいです。
時には自治体で自社サービススタートする際の導入交渉や手配調整を行ったり、メインプロダクトを製作するメーカーと機材部品調達のフォーキャスト検討し早期部材確保に奔走したりと、開発以外で非常に多くの業務を経験しました。セールスからバックオフィス・事業開発へと貢献範囲を広げることができたのはキャリアの面でも非常に有意義でしたね。

人生の転機となるMaaS系スタートアップ出向

ーー今の小野さんのスタンスがスタートアップ出向をする過程で形づくられていったのですね。MaaSや自動運転といった領域に興味を持ったのはどんなキッカケがあったのでしょうか?
MaaS、自動運転に興味を持ったキッカケは、OpenStreetの後に出向したMONET Technologiesでの経験が大きいです。OpenStreetへの出向満期を経て次のチャンスを探していた中で「社会課題をモビリティで解決していく」ビジョンに惹かれて参画を決意しました。
 
MONET Technologiesでのメインミッションはセールスエンジニアとプロジェクトマネジメントです。官公庁や自治体と連携し、実例のなかった国家プロジェクトを形にした時は他では味わえない感覚を得られました。
 
その一例が、広島大学、東広島市及び広島県を中心として産学官で構成されるコンソーシアムにてMonetが主軸となり事業実施した自動運転シャトルの運行実証実験です。運航における危機管理や輸入車両の法規適合対応、海外企業含めたプロジェクト運営における各社調整を中心とした導入コンサルティングなど、多岐にわたる業務を経験でき、当時得られた達成感は今でも鮮明に思い出すことができます。
 
 
OpenStreetでも感じたことですが、世の中にない仕組みを実装するのはタフで、さまざまなスキルが求められます。その一方で未来の礎となる仕事ができた達成感や、次の世代に誇れる仕事をした感覚は他には代え難いものがありました。今振り返っても、キャリアの早いタイミングで、そういった感覚を持てたことは非常に幸運でした。

コーポレートとしてプロフェッショナリズムを学んだアクセンチュア時代

ーー大企業とスタートアップ2社で濃い経験を積まれてきたのですね。そこからコーポレートの道を極めていく形でアクセンチュアに転職されています。どんな心境の変化があったのでしょうか?

専門性を高めたいと思いアクセンチュアへ

知人からも、なぜスタートアップではなく大企業に総務職として転職したの?と聞かれます。ここには大きく2つの理由があります。
1つめは、事業に強く貢献するには専門性が必要だと感じたことです。幅広い業務を経験し、さまざまなボールを拾って形にする力は身についたものの、事業における貢献度合いをもっと伸ばしたいと感じていました。ビジネスパーソンとして、事業をスケールさせる仕組みづくりや非連続的な成長を支えるような貢献をしたいという思いがあり、そのためには一定の職域における専門性が必要だと感じたのです。
 
2つめは、上記を達成するために体系だった仕組みや組織運営を自分に落とし込みたいという狙いがありました。専門性を高める観点でも整った環境で学べることの意味は大きいと思っていたのです。アクセンチュアでは、グローバルファームで構築されたノウハウと洗練されたオペレーションを学べると考え転職先として選びました。

プロに囲まれ学んだコーポレートの在り方

ーー実際にアクセンチュアで働く中で得られた気づきや学びはどんなものだったのでしょうか?
大きな組織の総務運営を学べたことだと考えています。アクセンチュア総務のメインミッションは多方面から社員の業務活動の支援であり、所属していたチームとしては「従業員のパフォーマンス・満足度向上」「あらゆる総務サービス提供と運営コストの適切化」「システムの導入切り替え及び業務管理者教育」「感染症対策をメインとしたウェルネス施策の実施」の4つでした。守りの総務に収まらず、コスト管理をしながら良質且つ筋肉質な組織運営を支えていました。
 
アメリカ本部から落とし込まれたシステムや業務フローを日本の従業員が進めやすいものに整え、効率的なオペレーションを組むノウハウや、社員向けサービスをコストで数値化し、厳格に管理する攻めの総務の形を学びました。百人規模のパートナーさまを管理して、ハウスキーピングやオフィスコンシェルジュ、ファシリティーマネジメント、受付など多くのチームマネジメントをしたことも他ではできない経験だったと思います。
 
管理部門はコストセンターという言葉がある中で、「業務効率化や筋肉質なチームづくりのあるべき姿」「攻めの総務の形」を学べたことは非常に有意義でした。管理部門として事業に貢献する戦略やその推進方法を身につけることができ、総務という職域に対して自信と誇りを持つことができたのはアクセンチュアのおかげです。
 
会社や社員が生む利益をファシリティー、サポートなどの観点からプロジェクト収支で管理し貢献度合いを数値で可視化するノウハウはTuringでも活かされています。

大企業からTuringへの意思決定の裏には

ーー小野さんの話を伺っていると、攻めのバックオフィスという言葉の解像度が上がってきました。アクセンチュアで素敵な経験を積まれている中でなぜTuringにジョインされたのでしょうか?
 

大企業やグルーバルファームでは埋めきれなかった思い

大きな理由として、この先の長いキャリア人生を考えた時に「次の世代に誇れるような仕事をしたい」という思いをがあったからです。後世に残る技術革新やプロジェクトに携わり、次時代のスタンダードを作る挑戦がしたいと考えていました。そう思った時に、ソフトバンク時代に経験したMaaSや自動運転、シェアリングエコノミーといった領域で世界に勝てるチームはないかと探していたのです。
 
そんな時に出会ったのがTuringでした。正直なところ、圧倒的な成長機会のあるアクセンチュアでのキャリアに不満はなく、Turing以外に選考は受けていませんでした。コーポレートのプロとしてのキャリアを歩めており、一定のやりがい、報酬は得られていたと思います。ですが、先に述べた思いを形にできるか?といった問いに対するモヤモヤをなくすことはできませんでした。Turingの存在を知った時に、私が求めていたキャリアのラストピースがハマるような感覚がしたことを今でも覚えています。

Turingの未来に心が躍った

Turingに惹かれた大きな理由は2つ。完全自動運転へのアプローチやその思想、そして集まる人材の志や優秀さです。自動運転やMaaSには少しばかり土地勘はあったため、Turingの深層学習による自動運転へのアプローチには驚き、今までにない自動運転への課題設定とそこへの取り組み方に大きな可能性を感じました。
また、創業者の二人をはじめとして集まる人材の志や優秀さにも他にはない強さがあったのです。GAFAやメガベンチャーで大きな成果を出してきたエンジニアやKaggle GrandMasterを取得した猛者など、年齢を問わず才ある人材が高い志を持っており、非常に強いエネルギーを感じました。
Turingで今後作っていくプロダクトであれば、自信を持って世の中に送り出せると感じられたことが入社を決意した理由です。

完全自動運転への思想のピュアさと優しさ

ーー小野さんのTuringジョインにはそんな背景があったのですね。小野さんが考える完全自動運転が実現した世界は、未来の世代に対してどんな観点で自慢できそうですか?
選考の過程で青木さんと話した時に、「自動運転は強い・かっこいいイメージが強いが、優しい一面もあると思っている。交通弱者を救うことや、田舎の足になることで、そういう人たちを救えるツールになるし、そういう思想がある人もTuringに来てくれるといい組織になるはずだ。」と言っていました。この考えに私も共感し「テクノロジーが優しい世界をつくっていくプロセスの一端を担った」と、未来の世代に自慢したいと思いました。

Turingのコーポレート像とこれから作るチーム

ーー小野さんが思い描く自動運転の未来、優しさがあって素敵ですね。実際にTuringに入社されて半年以上経ちましたが、どんなスキルやケイパビリティーがコーポレートでは求められていると感じますか?
 

Turingでできることと求められること

スタートアップゆえに、あらゆるボールを拾える能力やボールを拾うためのスキル開発を行うスタンスは必要だと思います。形になっていないものを形にする力が求められるので、一定の専門性を保ちつつ、周辺スキルを伸ばすマインドがないと逆に辛い思いをするでしょう。

Turingの未来のコーポーレート体制

今後私が作っていきたいコーポレートの像として、スタートアップの変化の速さに対して先手を打てる仕組みやデータ構築・立ち回りができるチームを描いています。どのスタートアップも同じかもしれませんが、攻めのコーポレートであること、さまざまなリスクに対して強く対応し、利益づくりに寄与できるバックオフィスになることが目標です。快適なオフィスやオペレーションフローの構築は社員のパフォーマンスや安全性に直結します。そういった面で会社の成長を支え続けたいと思っています。

今後コーポレートに求められる人材とは?

月並みな言葉で言えば、法務・労務・経理財務のどこかに専門性を持つT型人材です。自身の専門性を軸としつつもいろんなことができる人と仕事をしていきたいと考えています。Turingは4月には正社員が24名を超え、まもなく30名を超えていきます。組織には30名の壁と呼ばれるものがありますが、バックオフィスの骨組みづくりは重要なミッションになっていくはずです。急成長する組織を支えるコーポレートチームづくりを一緒にしていきたいですね。

最後に

Turingでは完全自動運転EVの実現に向けて、志と確かな実力を持った人材が集まっています。彼らを支えるためには、強いコーポレートチームが必要です。一緒にバックオフィスの骨組みを作っていきましょう。少しでも面白いと思った方や興味を持った方はぜひ弊社の求人や「スカウトを待つ」から応募してください。私のTwitter DMへのご連絡でも大丈夫です。事業の進捗やコーポレートの課題についてお伝えさせていただきます。
 

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