TURINGはクルマを作る
なぜクルマを作るのか?
車産業は国内でも有数の基幹産業ですし、国際競争力もあるからです。注力する意義のある領域だと我々は考えました。さらに言えば、アメリカや中国などでは、自動運転車や EV に関連する会社は何百も存在しています。しかし日本ではこの領域を扱うスタートアップは10社に満たない程度しかありません。そのため日本における自動運転やEVのスタートアップ領域を牽引できる存在に自分たちがならなくてはと考えました。
「TURINGは自動運転だけ作らないのは何故?」とよく聞かれます。創業者たちが自動運転研究やAI分野の出身者なのでとても自然な疑問だと思います。しかし創業から一年、クルマというハードウェアに向き合ってきた結論は『TURINGはクルマを顧客に提供できる』です。

既存のクルマ会社とパートナーシップを組むという未来もあり得ると思います。国内ではHondaとソニー、海外でも吉利汽車(ジーリー)と百度(バイドゥ)などの今までは想像もつかなかったパートナーシップが現れています。このような場合でもTURINGはソフトウェアの部分から自動運転領域まで幅広く価値を顧客に提供できると確信しています。
新興メーカーが完成車メーカーになるのは容易ではないです。クルマを作って売るという事は金銭的にも工学的にも安全基準上にもかなり高いハードルがあるからです。しかし困難だからといって挑戦しない理由にはならないです。むしろスタートアップなら達成可能かわからないからこそ取り組まなければと考えています。
どうやってTeslaは完成車メーカーになったのか
要するにマスタープランは スポーツカーを作る そのお金で手頃な車を作る そのお金で、さらに手ごろな価格の車をつくる。 So, in short, the master plan is:Build sports car Use that money to build an affordable car Use that money to build an even more affordable car
当時のイーロンマスクが書いたブログ記事を読むと、Teslaの歴史は3つのフェーズがあると彼は考えていたようです。第一段階のスポーツカーTesla Roadsterの歴史を読み解いていくと、驚くべき事にこのスポーツカーのはロータスのエリーゼをベースにした改造車であることがわかります。
しかしクルマの歴史を紐解けば改造車の存在はそれほど驚くべきことではないです。改造車やカスタムカーは大小さまざまな企業が現在も生産しています。もっとも有名な例はBRABUSや光岡といった例が上がると思います。
我々は2022年中に改造車を作って売る計画をしています。創業して一年程度のこの会社にとっては改造車を売る事でさえかなり荷が重いことです。しかし要はこういう事です。「売らないと売れない、だから売る」です。
TURING MACHINE
クルマはEV・自動運転化し、インターネットと繋がり、人間とのインターフェイスはますます洗練されていきます。現在のクルマはこの移行期にあると我々は考えています。
我々は自分達が作るクルマの名前を人工知能の父であるアラン・チューリングの業績を讃えてTURING MACHINEを名付けることにしました。TURING MACHINEが世の中に一般的になるのは少し時間がかかるかもしれません。しかしクルマは世界で毎年数千万台も作られています。さらに米中で沢山のEVスタートアップが誕生して彼らもEVをどんどん作っています。
我々だって作れるはずです。ハードウェアとソフトウェアが仲良くなればもっと良いクルマを日本から作れます。